問題文の長さと時間はどう関係する?
ECO 2026によると、試験は180問・240分です。単純に割ると、1問あたり約80秒になります。
- 問いを読む5秒
- 状況を読む35秒
- 選択肢を読んで比べる30秒
- 見直しの余裕10秒
状況を読む時間が最も長い。ここを短くできるかが時間配分の分かれ目です。
当サイトの目安。ケース問題は本文を読む時間が別にかかります。
さらに新試験では、ケース(Case or Scenario)の区画で長い本文を読み、続けて複数の問いに答えます。ケースで時間を使う分、単一回答の問題は80秒より短く解きたいところです。ケースの読み方はケーススタディ問題の解き方にまとめています。
なぜ最後の一文(問い)から読むの?
問いによって、状況のどこを見ればよいかが変わるからです。「まず何をすべきか」ならどこまで済んでいるかを探します。「何をすべきだったか」なら、どの段階で何が抜けていたかを探しながら読みます。
問いを知らずに読み始めると、状況の全部を同じ重さで覚えようとして時間がかかります。問いを先に読めば、必要な情報を拾う読み方に変わります。
ただし、問いだけを読んで選択肢に飛ぶのは危険です。正解を分ける語は、たいてい状況の中にあります。
状況説明で見落とせない語は?
次の語は短いのに、正解を大きく左右します。見つけたら、印を付けるつもりで読みます。
| 語 | 意味すること |
|---|---|
| 承認済み・ベースライン | 変更は変更管理の手順を通す |
| すでに〜した・〜したところ | その行動は済んでいる。次の段階を選ぶ |
| まず・最初に/次に | 順番を問う。「次に」は1段後ろ |
| スプリントの途中・イテレーション | アジャイル。スプリントのゴールを守る |
| 計画段階で特定されていた | リスク登録簿の対応策を使う |
| 許容範囲・しきい値を超えた | 決めた経路で上に上げる |
| 新しく加わった・異動してきた | ステークホルダーやメンバーの特定・分析から |
| 繰り返し・何度も | 根本原因を探る |
| 固定価格・実費償還 | 契約の種類でリスクの負い手が違う |
語のほかに、誰が・誰に・いつの3つも確かめます。誰がは、プロジェクト・マネジャー(PM)の行動か、チームの行動か。誰にには、当事者か上司かの違いが出ます。いつは、計画中か実行中か終結かです。
特に「すでに」の見落としは、済んだことをもう一度やる、という典型的な誤答につながります。
例題:問題文のどこに印を付ける?
(当サイトの独自の例題)大手小売チェーンの会員アプリを、スクラムで開発しています。2週間のスプリントの途中で、新しく加わったマーケティング部長が、画面の色を全面的に変えてほしいと開発者に直接頼みました。PMが最も適切に行うことは何でしょうか。
| 印を付ける語 | 分かること | 選択肢への影響 |
|---|---|---|
| スクラム・スプリントの途中 | アジャイル。スプリントのゴールを守る | 今のスプリントで直す選択肢を外す |
| 新しく加わった | ステークホルダーとしての特定と関与がまだ | 部長と話し、関わり方を整える行動が候補 |
| 開発者に直接頼んだ | 要望がプロダクトオーナーを通っていない | プロダクトオーナーにつなぐ行動が候補 |
| 最も適切に | 複数の正しい行動から1つ選ぶ | 原則に最もかなうものを選ぶ |
| 大手小売チェーン・会員アプリ | 業種や製品の説明 | 正解に関係しない。読み流す |
この例では、部長の要望をプロダクトオーナーにつなぎ、バックログで扱うのが基本の一手です。あわせて、部長を新しいステークホルダーとして特定し、関わり方を考えます。印を付けた語だけで、選択肢の大半を絞れることが分かります。
読み飛ばしてよい情報は?
問題文には、状況を具体的にするための情報も多く含まれます。次のような情報は、多くの場合、正解に関わりません。
- 会社名・製品名・人名・国名(国の違いが文化や時差の論点になっているときは除く)。
- 業界の細かい技術の説明(建設の工法、システムの言語など)。
- 具体的な金額や日数のうち、計算に使わないもの。
- 登場人物の感情を表す言葉(ステークホルダーの不満が論点なら重要)。
迷ったら「この情報がなくても、選択肢の比べ方は変わるか」を考えます。変わらないなら読み流してかまいません。
日本語の訳文が読みにくくて時間がかかるなら、英語の原文で確かめる方法もあります。PMIのハンドブック(2026年6月改訂版)によると、翻訳版の試験には、問題ごとに英語を表示するボタンがあります。使い分けは日本語訳がわかりにくいときの対処で説明しています。
読む速度を上げるにはどう練習する?
読む速さは、量をこなすだけでは上がりにくいです。次の練習をすすめます。
- 問いを先に読む癖をつける。最初の数十問は、問いを読んでから状況を読むと意識して解きます。
- 解いた後に「決め手の語」を書き出す。正解を決めた語に印を付け、根拠がどの語にあったかを確かめます。
- 時間を測って解く。10問を13分(1問約80秒)など、本番に近いペースで区切ります。
- 遅かった問題を見直す。時間がかかった問題は、どこで迷ったかを書き出します。多くは段階の特定か、アプローチの判断です。
アプローチの判断で迷うなら予測型とアジャイルの見分け方を、段階の特定で迷うなら状況問題の解き方を読み直してください。時間を測る練習には、本番と同じ比率で出題する無料模試30問が使えます。
確認問題1
「すでに」を見落とすと間違える問題
(当サイトの独自問題)ある部品メーカーの生産ライン更新プロジェクト。工場長は、新しい検査装置の導入を求める変更要求を出した。プロジェクト・マネジャーはチームとすでに影響を分析し、変更管理委員会がこの変更を承認した。プロジェクト・マネジャーが次に行うべきことはどれか。
選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。
正解と解説を見る
正解:1。分析も承認も、すでに済んでいます。次は承認された変更を実施し、文書を更新して関係者に伝えます。
2:済んだ分析の繰り返しです。3:承認済みの要求を、もう一度確認する理由がありません。4:再審議を求める根拠がありません。業種や工場長の肩書は、正解に関係しない情報です。
確認問題2
「繰り返し」がヒントになる問題
(当サイトの独自問題)海外の拠点と共同でシステムを開発している。拠点側のチームから届く設計書に、要求の読み違いが続けて見つかった。プロジェクト・マネジャーはそのたびに修正を依頼し、拠点側も修正してくれている。プロジェクト・マネジャーが最も適切に行うことはどれか。
選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。
正解と解説を見る
正解:4。「続けて」見つかるのは、仕組みに原因があるサインです。要求の伝え方、言語、用語の定義などの根本原因を、拠点側と一緒に探ります。
1:症状への対処を強めているだけです。2:原因が分からないうちに人を替えても、読み違いが起きる仕組みは残ります。修正に協力している拠点側との関係も損ねます。3:拠点側の役割を取り上げ、原因にも手を打っていません。
確認問題3
「計画段階で特定」がヒントになる問題
(当サイトの独自問題)展示会の準備プロジェクトで、会場から連絡があった。搬入口の工事のため、予定していた日に機材を搬入できないという。この事態は計画段階でリスクとして特定され、前日に別の搬入口を使う対応策が決まっている。プロジェクト・マネジャーがまず行うべきことはどれか。
選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。
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正解:3。「計画段階でリスクとして特定され、対応策が決まっている」の一文が決め手です。登録簿の対応策を実行します。
1:対応策を使う前に上に上げています。2:計画済みの対応策を無視することになります。4:自分たちで対処できるのに、他者の予定を変えさせようとしています。