PDUとは?1時間=1PDUの数え方
PDU(Professional Development Unit)は、PMIの資格を更新するための単位です。学んだ時間や、専門の知識で貢献した時間を数えます。
数え方は1時間の活動で1PDUです。1時間に満たない活動は15分単位で数えます(15分=0.25、30分=0.5、45分=0.75)。
PMPの更新のサイクルは、試験に合格した日から始まる3年間です。この間に60PDUを集めて報告し、更新料を払います。合格前の活動は数えられません。同じ講座や活動を2回数えることもできません(CCRハンドブック)。
POINT
更新料の額は、PMI会員かどうかと地域で変わります。最新の額は myPMI の更新画面で確かめます。PMI会員の会費とは別の料金です。
60PDUの内訳は?教育とギビングバック
PDUは、教育(Education)とギビングバック(Giving Back to the Profession)の2つに分かれます。ギビングバックは「ギブバック」とも呼ばれます。組み合わせの決まりは次のとおりです。
60PDU = 教育35(働き方8+パワースキル8+ビジネス感覚8+自由11)+ ギビングバック25
- 1教育の最低ライン:8+8+8=24PDU。3分野それぞれ8以上が必要
- 2教育の残り:35−24=11PDUは、3分野のどれでもよい
- 3ギビングバック:上限25PDU。うち「実務を続けていること」は8PDUまで
- 4合計:35+25=60PDU
教育を増やしてギビングバックを減らすのは自由(教育だけで60も可)
出典:PMI CCR Handbook(2026年4月更新)。教育は最低35、ギビングバックは最大25です。
- 働き方(Ways of Working):予測型・アジャイル・ハイブリッドなど、仕事の進め方の技術
- パワースキル(Power Skills):協働のリーダーシップ、コミュニケーション、共感など、人と働く力
- ビジネス感覚(Business Acumen):組織の戦略や世の中の動きと、プロジェクトのつながりを理解して判断する力
この3分野は、PMIが「タレント・トライアングル」と呼ぶ枠組みです。教育のPDUは、どれか1つの分野に偏らないように集めます。
無料で取れるPDUは?費用をかけない集め方
PDUは、お金をかけなくても集められます。CCRハンドブックが認める活動のうち、費用がかからないものを並べます。
- 実務を続けていること(8PDU):3年間、PMの仕事を続けた人が数えられる。1サイクルに1回だけで、監査では職務の説明(雇用の証明)を出す
- 無料のオンライン講座:PMI.org の無料アカウントでも、無料の講座や ProjectManagement.com を使える。PMI.org とつなげておくと、ProjectManagement.com のPDUは自動で報告される
- 読書・ポッドキャスト・録画のウェビナー:資格に関係する本・記事・白書・ブログも教育のPDUになる。内容のメモと日付を残す
- 社内の学びの場:社内勉強会やランチ勉強会、メンタリングを受ける時間(構造化された議論であること)
- 後輩の指導・社内発表:ギビングバックの「知識の共有」「発表」になる。発表は準備の時間も数えられる
- ボランティア:PMI日本支部の部会など、報酬を受けない職業上の活動。支部の部会活動では、教育やギビングバックのPDUも得られる
注意したいのは内訳の条件です。無料の活動はギビングバックに偏りやすく、25を超えた分は数えられません。教育の35、とくに3分野の各8を先に埋めましょう。
PMIの会員になると、会員向けのウェビナーや無料のeラーニングでもPDUを集められます。会員の特典と日本支部の関係はPMIとは?でまとめています。
3年間でどう集める?計画の例
最後の年にまとめて集めようとすると、内訳の条件で行き詰まりがちです。1年に20PDUずつ、先に教育を埋める計画にすると無理がありません。
| 時期 | 目安 | 集め方の例 |
|---|---|---|
| 1年目 | 20PDU | 教育20:働き方8・パワースキル8・ビジネス感覚4(無料講座・読書・ウェビナー) |
| 2年目 | 20PDU | 教育15:ビジネス感覚4+好きな分野11。ギビングバック5:社内発表・後輩の指導 |
| 3年目 | 20PDU | ギビングバック20:実務を続けていること8+知識の共有・ボランティア12 |
| 合計 | 60PDU | 教育35(各分野8以上)+ギビングバック25(上限ちょうど) |
実務の8PDUは、3年間仕事を続けたことが条件で、1サイクルに1回しか報告できません。3年目に報告すると確実です。
3年目に60を超えて取った分は、20PDUまで次のサイクルに持ち越せます。持ち越せるのは、最後の12か月に取ったPDUだけです。
教育のPDUにはどんな活動が数えられる?
CCRハンドブックで、教育として挙げられている活動は次の5種類です。
| 活動 | 例 | 監査のときに求められる資料 |
|---|---|---|
| 講座・研修 | 対面やオンラインの講座、社内研修 | 申込書、修了証、出席の証明 |
| 団体の会合 | PMIの支部の行事、専門団体の会合 | 申込書、出席の証明など |
| オンライン・デジタル媒体 | 録画のウェビナー、ポッドキャスト、オンライン講座 | 学んだ内容のメモと日付 |
| 読書 | 本、記事、白書、ブログ | 読んだ内容のメモと日付 |
| 学びの場(インフォーマル) | メンタリングを受ける、パネル討論、ランチ勉強会 | 内容のメモと日付 |
講座は1つずつ報告します。大学の学位プログラムは、全体ではなく講座ごとに数えます。
オンライン学習や読書は、提供元(読書なら著者)・タイトル・説明・開始日と終了日を入力します。そのうえで、何PDUをどの分野に割り当てるかを選びます。内容と時間に合った分野を選んでください。
ギビングバックのPDUにはどんな活動が数えられる?
ギビングバックは、専門の知識を使って職業全体に貢献する活動です。PMPは25PDUまで数えられます。
- 実務を続けていること:上で述べた最大8PDU
- コンテンツを作る:本・記事・ブログを書く、ウェビナーや発表資料を作る
- 発表する:イベントや社内で発表する。準備と発表の両方の時間を数えられる
- 知識を共有する:メンター・講師・コーチ・専門家として教える
- ボランティア:雇用主や顧客ではない団体で、報酬を受けずに職業に関わる活動をする
ギビングバックのPDUは、持っているすべてのPMIの資格に数えられます。教育のうちパワースキルとビジネス感覚も同じです。PMPとPMI-ACPなど、複数の資格を持つ人は重ねて使えます。
有料講座で取る場合は?
短い期間でまとめて取りたい人や、内訳の条件を確実に満たしたい人には、有料の講座が便利です。選ぶときの目安です。
- PMIの認定トレーニングパートナー(ATP)の講座:PDUの数と分野の割り当てが示されていることが多い
- PMI日本支部のセミナー:日本語で受けられる。支部の会員は受講料の割引がある
- PMIのオンライン講座:会員は無料や割引で受けられるものがある
有料講座は、受講料に対して何PDUを、どの分野で得られるかを確かめてから選びます。同じ分野の講座ばかりだと、合計は足りても3分野の条件を満たせないことがあります。
PDUはどうやって報告する?
PDUは、CCRS(Continuing Certification Requirements System)で報告します。入口は ccrs.pmi.org、myPMIの「Report PDUs」、PMIの公式アプリのどれかです。流れは次のとおりです。
- CCRSで「PDUを報告する」を選ぶ
- 活動の種類(講座、オンライン、読書、ボランティアなど)を選ぶ
- 提供元・タイトル・説明・開始日と終了日を入力する(URLは任意)
- 得たPDUを、3分野(ギビングバックならその区分)に割り当てる
- 内容を確かめて送る
- 根拠資料を、決まった場所に保存する
60PDUの条件を満たすと、PMIから更新の案内が届きます。更新料を払えば、新しいサイクルの日付が入った認定証が発行されます。条件を満たしていれば、サイクルの途中でも手続きは可能です。
監査は、一定の割合で無作為に選ばれます。根拠資料はサイクル終了から少なくとも18か月保管してください。期限と停止・失効の扱いはPMPの更新方法とPMPが失効したら?で解説しています。
PDU集めのよくある誤りは?
更新の直前に慌てる原因は、たいてい次のどれかです。
- 合格前の活動を数える:受験のための35時間の研修は、合格前なのでPDUにならない
- ギビングバックを集めすぎる:25を超えた分は数えられない
- 3分野の各8を確かめない:合計が60でも、どれかが8未満なら条件を満たさない
- 根拠資料を残さない:監査に選ばれると、メモや修了証の提出を求められる
- 会費と更新料を混同する:PMI会員の会費を払っても、資格の更新料は別に必要
- 期限を過ぎる:サイクル内に終えないと1年間の停止になり、その間は資格名を名乗れない
PDUを集める学びは、PMPの勉強で身に付けた型を磨き直す機会にもなります。2026年7月からの試験の範囲はECO 2026の解説で確かめられます。後輩の指導(知識の共有)の教材には、無料模試30問も使えます。