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課題管理表(課題ログ)の書き方|項目と記入例、優先順位と解消の進め方

課題管理表(課題ログ)の書き方を、必要な項目と記入例、リスク登録簿との違い、影響と緊急さによる優先順位、解消まで追う運用で整理。PMP 2026年版ECOのBusiness4の要点と確認問題3問つき。

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執筆
プロマネ模試 編集部
まず結論

この記事の要点

  • 課題管理表(課題ログ)は、いま起きている問題や障害を記録し、担当と期限を決めて、解消まで追うための一覧です。
  • 最低限そろえたい項目は、番号・内容・影響・優先度・担当・対応策と期限・状況・完了の条件です。
  • 優先順位は、影響の大きさと緊急さで付けます。PM が抱え込まず、解ける人を担当にして見える化します。
  • 2026年版ECOでは Business4 です。旧版の People7(障害を取り除く)と Process15(課題を管理する)が1つにまとまりました。

課題管理表(課題ログ)とは?リスク登録簿・タスク管理との違い

課題管理表(課題ログ)とは、いま起きていて、プロジェクトの進行を妨げている問題を記録し、解消まで追う一覧です。課題ごとに担当と期限を決め、状況を更新し続けます。

似た表や道具と混同しやすいので、何を記録するかで区別します。

当サイトの整理
表・道具記録するもの例
課題管理表(課題ログ)いま起きていて、進行を妨げている問題テスト環境が毎日止まり、テストが進まない
リスク登録簿まだ起きていない、起きるかもしれないこと主要なメンバーが来月異動するかもしれない
タスクの管理(WBS・ガントチャート)予定している作業と、その期間・担当画面の設計を来週までに終える

課題は「問題」「障害」とも呼ばれます。アジャイルでは、チームの作業を止めるものを障害(インペディメント)と呼び、すぐに取り除く対象にします。

リスクとの違いはリスクと課題の違いで、作業の予定の表し方はガントチャートの書き方で詳しく扱います。

課題管理表には何を書く?必要な項目

決まった様式はありません。最低限、次の項目があると追いかけやすくなります。

当サイトの整理
項目書き方のポイント
番号・登録日後から参照できるよう、一意の番号を付ける
課題の内容何が起きているか、事実を書く(推測や人への非難は書かない)
影響スケジュール・コスト・品質・チームへの影響。どの成果物に関係するか
優先度影響の大きさと緊急さで決める(例:高・中・低)
担当(オーナー)解決を進める責任者を1人。PM とは限らない
対応策と期限何を、いつまでにするか
状況未着手・対応中・上位へ相談中・解決済み など
完了の条件何が確かめられたら閉じてよいか(例:1週間、同じ症状が出ない)
関係するリスク・変更元になったリスクや、出した変更要求の番号
解決の内容と日付どう解決したか。教訓として残す材料になる

最初から項目を増やしすぎると、更新されなくなります。番号・内容・担当・期限・状況の5つで始め、必要に応じて足すのも手です。

表計算で作るなら、状況と優先度は選択式(プルダウン)にし、期限を過ぎた行には色を付けます。並べ替えや絞り込みがしやすくなり、見落としも減ります。

アジャイルのチームでは、障害をボードに貼り出したり、デイリースクラムで共有したりして、課題ログの代わりにすることもあります。形よりも、見えていて、担当がいて、追いかけられていることが大事です。

課題管理表の記入例は?

1件の課題を、上の項目で書いた例です。

当サイトの架空の記入例
項目記入例
番号・登録日I-015(2026-09-28 登録)
課題の内容外部サービスの接続仕様書が届かず、連携機能の設計が止まっている
影響設計が1週間遅れている。あと1週間届かないと、結合テストの開始が遅れる
優先度高(影響が大きく、緊急)
担当(オーナー)連携機能の設計リーダー
対応策と期限10月2日までに先方の窓口と提出日を合意する。届くまでは仮の仕様で画面側を進める
状況対応中(先方の窓口と調整中)
完了の条件仕様書を受け取り、設計レビューで不足がないと確かめたら閉じる
関係するリスク・変更R-008「外部の仕様の確定が遅れる」が現実になったもの

「課題の内容」には事実だけを書きます。「完了の条件」を先に決めておくと、一時しのぎで閉じてしまうことを防げます。

Business4のタスクとイネーブラーは?旧版との違い

2026年版のECOで、課題と障害は Business Environment のタスク4「障害を取り除き、課題を管理する」です。例示されている仕事は6つです(当サイトの訳・要約)。

  1. 障害の影響を評価する
  2. 障害に優先順位を付け、見える化する
  3. 障害を取り除く・小さくする介入の戦略を決めて実行する
  4. チームの障害が対処されているか、続けて見直す
  5. リスクが課題に変わったときに気づく
  6. 課題の解決の進め方について、関係者と協力する
ECO 2021年版・2026年版をもとに当サイトが整理
旧版(2021年版)2026年版
People のタスク7「チームの障害・妨げ・ブロッカーに対処し取り除く」Business Environment のタスク4にまとめられた
Process のタスク15「プロジェクトの課題を管理する」(同上)
People は42%、Process は50%の領域の一部Business Environment(26%)の8タスクの1つ

旧版では「チームの障害(People)」と「プロジェクトの課題(Process)」が別々でした。2026年版では、同じ流れで扱うものとしてまとめられています。障害も課題も「いま起きていて、進行を妨げているもの」だからです。

障害の影響はどう評価し、優先順位を付ける?

課題が複数あるときは、全部を同時には解けません。影響の大きさと緊急さで並べます。

影響と緊急さで優先順位を付ける(例)

緊急さが高い

  • 影響が大きい最優先:今日中に担当を決めて着手(例:本番の障害で業務が止まっている)
  • 影響が小さい早めに処理:担当に任せて短期で片付ける(例:会議室が取れない)

緊急さが低い

  • 影響が大きい計画して対応:期限を決めて確実に進める(例:主要メンバーが来月異動する)
  • 影響が小さい記録して様子を見る:定期的に見直す(例:ツールの使い勝手の不満)

当サイトの例

優先順位を付けたら、見える化します。チームと関係者が同じ一覧を見ていれば、「誰がやっているのか」「いつ終わるのか」と何度も聞かれなくなります。重要な課題は、状況報告やダッシュボードにも載せます。

介入の戦略は?関係者とどう協力する?

課題を解く方法は、課題の種類で変わります。PM が全部を自分で解く必要はありません。むしろ、解ける人をつなぐのが PM の大事な仕事です。

  • チームの中で解ける:チームが自分たちで解決策を考えられるよう支援します。PM が答えを押し付けるより、チームの当事者意識が育ちます。
  • 他部署や外部の協力が要る:関係者と話し合い、解き方に合意します。ECO も「関係者と協力して解決の進め方を決める」ことを挙げています。
  • PM の権限を超える:資源の追加や優先順位の変更が要るなら、決められた経路でスポンサーなどに上げます。
  • 計画の変更が要る:スコープや期限を変える必要があれば、変更要求を出して変更管理にかけます(変更管理委員会(CCB)とは)。

アジャイルでは、障害を取り除くことがサーバントリーダーとしての大事な役目です。チームが作業に集中できるよう、外からの割り込みや手続きの壁を PM(またはスクラムマスター)が引き受けます(サーバントリーダーシップとは)。

解消まで追い続けるには?

課題は、登録しただけでは解決しません。ECO も「障害が対処されているか、続けて見直す」ことを挙げています。

  • 定例会やデイリースクラムで、未解決の課題を毎回確かめる
  • 期限を過ぎた課題は、理由を聞いて対応を見直す(担当を変える、上に上げる など)
  • 解決したら、完了の条件を満たしたかを確かめてから閉じる
  • 解決の内容を記録し、同じ課題が起きないよう教訓として残す

課題の中には、もとはリスクとして登録されていたものもあります。その場合は、リスク登録簿の状況も更新します。課題の扱いは、状況を読んで次の一手を選ぶ形で問われます。無料模試30問で一度確かめてみてください。

課題管理でよくある誤答パターンは?

課題の問題で選びがちな誤りと、その理由です。

  • PM が全部の担当になる:抱え込むと重要な課題が後回しになります。解ける人を担当にします。
  • 解決していない課題を消す:件数は減っても、問題を隠すことになります。
  • 一時しのぎで閉じる:原因が残っていれば再発します。完了の条件を確かめてから閉じます。
  • 他部署が原因の課題を外す:プロジェクトに影響するなら、原因がどこにあっても追いかけます。
  • 起きていない心配事を書く:未来の不確かなことはリスク登録簿に書きます。

確認問題1

課題が多すぎて追い切れない

(当サイトの独自問題)プロジェクトの課題ログに、40件の未解決の課題がたまっています。多くは担当が PM のままで、期限も書かれていません。チームからは「どれが一番大事なのか分からない」という声が出ています。プロジェクト・マネジャーが次に行うべきことはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:1。まず影響と緊急さで優先順位を付けます。解ける人を担当にし、期限を決めて見える化すれば、チームも何が大事か分かります。

2:PM が抱え込むと、重要な課題が後回しになります。3:解決していない課題を消すのは、問題を隠すことになります。4:優先順位も付けないまま人員を求めても、何に使うかがはっきりしません。

確認問題2

他部署の承認待ちで作業が止まる

(当サイトの独自問題)アジャイルのチームに、セキュリティ部門の承認待ちで2週間進められない項目があります。デイリースクラムで毎日報告されていますが、状況は変わっていません。プロジェクト・マネジャーが次に行うべきことはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:4。チームの外にある障害を取り除くのは、PM のサーバントリーダーとしての役目です。遅れの理由を確かめ、関係者と協力して進め方を決めます。それでも動かなければ、決められた経路で上げます。

1:承認の手続きを飛ばすことになります。2:障害はそのまま残ります。バックログの優先順位を決めるのもプロダクトオーナーです。3:2週間変わらなかった状況を、チームに任せたままにしています。

確認問題3

解決済みにした課題が再発

(当サイトの独自問題)テスト環境が頻繁に止まる課題について、担当者は「再起動したので解決済み」として課題ログを閉じました。ところが翌週、同じ症状でテストが2日止まりました。プロジェクト・マネジャーが次に行うべきことはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:2。再起動は一時しのぎで、原因が残っていました。課題を開き直し、根本原因を調べて対策を決めます。「本当に解消したか」を確かめる完了の条件も決めます。

1:同じことが繰り返されます。3:プロジェクトに影響する課題は、原因が他部署にあってもプロジェクトで追いかけます。4:原因を解かずに期間だけ延ばしても、また止まります。

よくある質問

課題ログとリスク登録簿の違いは?

課題ログは「いま起きている問題」、リスク登録簿は「これから起きるかもしれないこと」を記録します。リスクが実際に起きたら、課題として課題ログで追いかけます。

課題の担当は必ずPMですか?

いいえ。課題を解く力のある人を担当にします。PM は全体を見て、優先順位を付け、担当を決め、解決まで追いかける役です。

アジャイルでも課題ログを使いますか?

形はさまざまです。障害をボードに貼り出したり、デイリースクラムで共有したりして管理することも多いです。見えていて、担当がいて、追いかけられていれば形式は問いません。

出典・参考

  1. [1]PMI: PMP Examination Content Outline(2026年版・PDF)
  2. [2]PMI: PMP Examination Content Outline(2021年版・PDF)

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