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PMBOKの10の知識エリアとは?一覧・プロセス群と新試験での扱い

PMBOKガイド第6版の10の知識エリアを一覧で解説。5つのプロセス群との対応表(49プロセスの内訳)、第7版・第8版での扱い、2026年からのPMP試験で知識エリアの勉強がどこまで必要か、覚え方まで。

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執筆
プロマネ模試 編集部
まず結論

この記事の要点

  • 10の知識エリアは、PMBOK®ガイド第6版(2017年)が「何を管理するか」で分けた枠組みです。統合・スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・コミュニケーション・リスク・調達・ステークホルダーの10個です。
  • 5つのプロセス群と掛け合わせて49のプロセスがあり、そのうち24が計画のプロセスでした。
  • 第7版で知識エリアの形は消え、第8版では7つのパフォーマンス領域として近い切り口が戻りました。
  • 新しい試験(ECO 2026年版)は知識エリア別には出題されません。ただし、スコープ・スケジュール・コスト・リスクなどの中身は今も問われます。

10の知識エリアとは?一覧で確認

知識エリアは、「プロジェクトで何を管理するか」で知識を10の分野に分けたものです。PMBOK®ガイド第6版までの中心的な枠組みで、今でも多くの教材や社内研修がこの分け方を使っています。

第6版の10の知識エリア(説明は当サイトの要約)
知識エリア英語何を管理するか
統合マネジメントIntegration全体をまとめる。憲章・計画書・変更管理・終結
スコープ・マネジメントScope何を作り、何を作らないか。要求・WBS
スケジュール・マネジメントScheduleいつまでに作るか。作業・順序・所要期間
コスト・マネジメントCostいくらで作るか。見積り・予算・EVM
品質マネジメントQualityどの水準で作るか。品質の計画・マネジメント・コントロール
資源マネジメントResource人・設備・材料をどう集め、どう生かすか
コミュニケーション・マネジメントCommunications誰に何をいつどう伝えるか
リスク・マネジメントRisk不確かなことにどう備えるか
調達マネジメントProcurement外部から何をどう買うか。契約
ステークホルダー・マネジメントStakeholder関係者をどう巻き込むか

5つのプロセス群とは?

第6版は、10の知識エリアを「時間の流れ」でも切っていました。それが5つのプロセス群で、立ち上げ(Initiating)、計画(Planning)、実行(Executing)、監視・コントロール(Monitoring and Controlling)、終結(Closing)の5つです。知識エリアとの掛け合わせで、合計49のプロセスがありました。

プロセス群ごとの数を見ると、計画が24と約半分を占めます。

第6版のプロセス群ごとのプロセス数(合計49)
  • 立ち上げ2個
  • 計画24個
  • 実行10個
  • 監視・コントロール12個
  • 終結1個

49のうち24が計画。立ち上げは2つ、終結は1つだけ。

第6版の知識エリア×プロセス群のプロセス数(-はプロセスなし)
知識エリア立ち上げ計画実行監視・コントロール終結計
統合112217
スコープ-4-2-6
スケジュール-5-1-6
コスト-3-1-4
品質-111-3
資源-231-6
コミュニケーション-111-3
リスク-511-7
調達-111-3
ステークホルダー1111-4
計2241012149

表から読み取れる特徴は3つです。立ち上げは「プロジェクト憲章の作成」と「ステークホルダーの特定」の2つだけ。終結は「プロジェクトやフェーズの終結」の1つだけ。スコープ・スケジュール・コストには、実行のプロセスがありません。

なお、プロセス群は工程(フェーズ)と同じ意味ではありません。1つのフェーズの中でも、計画・実行・監視が何度も繰り返されます。この区別は旧試験でよく問われた論点です。

第7版・第8版では知識エリアはどうなった?

第7版(2021年)は、プロセスと知識エリアの形をやめ、12の原則と8つのパフォーマンス領域で組み立て直しました。領域は「ステークホルダー」「チーム」「計画」「デリバリー」「測定」「不確かさ」など、働き方の切り口でした。

第8版(2025年)は、7つのパフォーマンス領域(ガバナンス、スコープ、スケジュール、財務、ステークホルダー、資源、リスク)が軸です。そこに40のプロセスと、5つの重点分野(立上げ・計画・実行・監視・コントロール・終結)を組み合わせています(名前は第8版日本語版の目次のもの)。管理対象の切り口が戻ったので、第6版の知識エリアに近い見た目です。

第6版の知識エリアと第8版の領域の大まかな対応(第8版のプロセス名をもとにした当サイトの整理)
第6版の知識エリア第8版で近い領域
統合ガバナンス(立上げ・計画書の統合・変更の評価・終結などのプロセス)
スコープスコープ
スケジュールスケジュール
コスト財務
品質ガバナンス(品質保証のマネジメント)と、原則「プロセスと成果物に品質を組み込む」
資源資源
コミュニケーションステークホルダー(コミュニケーションの計画・マネジメント・監視のプロセス)
リスクリスク
調達ガバナンス(調達戦略の計画)と付属文書「調達」
ステークホルダーステークホルダー

対応は一対一ではないので、表は目安として見てください。第7版の中身は PMBOK第7版とは?、第8版の変更点は PMBOK第8版の変更点、領域ごとの説明は パフォーマンス・ドメインとは? で解説しています。

新しい試験の勉強に知識エリアは必要?

結論は「枠組みの暗記はいらないが、中身の知識は必要」です。

2026年7月からの ECO(2026年版)は、People・Process・Business Environment の3領域と26のタスクで出題範囲を決めています。「調達マネジメントの問題が何問」という知識エリア別の出題ではありません。また、「〇〇プロセスのアウトプットはどれか」のような暗記問題より、状況に応じた判断を問う問題が中心です。

一方で、ECO の Process 領域には、スコープ、スケジュール、財務、品質、調達、資源といったタスクが並んでいます。知識エリアで学ぶ中身(WBS の作り方、クリティカル・パス、EVM、契約の種類、リスク対応など)は、今の試験でもそのまま使います。

  • 覚えなくてよい:49のプロセス名、各プロセスのインプット・アウトプットの一覧
  • 理解しておく:各分野の主な道具と、それを使う場面(例:変更は変更管理の手順に乗せる)
  • ECO に合わせて補う:ガバナンス、コンプライアンス、持続可能性、外部環境の変化など、旧来の知識エリアで手薄だった論点

用語でつまずいたら プロジェクトマネジメント用語集 で確認できます。

知識エリアの覚え方は?

実務や他の資格試験(情報処理技術者試験など)で知識エリアを使う人向けに、覚え方のコツを3つ紹介します。

  1. 「何を・いつ・いくらで・どの水準で」の4つを先に押さえる:スコープ・スケジュール・コスト・品質。プロジェクトの基本的な制約です。
  2. 「誰と・何を使って」をつなげる:資源・コミュニケーション・ステークホルダー・調達。人と外部とのやりとりです。
  3. 「不確かさ」と「全体」で締める:リスクと統合。統合は他の9つを束ねる役なので、最後に置くと全体像がつかめます。

プロセス群との関係は、上の表の「立ち上げ2・終結1」と「計画が約半分」だけ覚えておけば十分です。あとは問題を解きながら「この場面はどの分野の話か」を意識すると、自然に定着します。状況問題の練習は 無料模試30問 で始められます。

確認問題1

変更要求の扱い

(当サイトの独自問題)予測型のプロジェクトの実行中に、顧客から画面のデザイン変更を頼まれた。変更するとテストの作業が増え、予算にも影響しそうだ。プロジェクト・マネジャーが次に行うべきことはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:4。予測型では、スコープ・スケジュール・コストに影響する変更は、影響を分析したうえで正式な変更管理の手順で判断します。

1:手順を通す前に変更を始めており、スコープ・クリープの原因になります。2:影響を分析する前に断るのは早すぎます。3:品質を犠牲にする勝手な判断です。

確認問題2

プロセス群とフェーズ

(当サイトの独自問題)PMBOK®ガイド第6版の5つのプロセス群についての説明として、最も適切なものはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:2。プロセス群はフェーズとは別の考え方で、1つのフェーズの中でも何度も繰り返されます。

1:プロセス群とフェーズは同じではありません。3:プロセス群は10の知識エリアすべてにまたがります。4:計画・実行・監視の繰り返しは、アジャイルのイテレーションの中でも起きます。

確認問題3

勉強の重点

(当サイトの独自問題)PMP 受験を準備している受験者が、49のプロセスのインプット・アウトプットの一覧表を毎日暗記している。一方、模試ではケース問題と Business Environment 領域の正答率が低い。最も適切な助言はどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:3。今の試験はタスクに沿った状況判断が中心です。弱いケース問題と Business Environment 領域を、演習で重点的に補います。

1:暗記を続けても弱点は改善しません。2:用語や中身の知識は必要です。4:旧版の問題は新しい形式と出題比率に合いません。

よくある質問

PMBOK の知識エリアはいくつですか?

第6版では10個です。統合・スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・コミュニケーション・リスク・調達・ステークホルダーです。第7版以降は、知識エリアという形では書かれていません。

新しい PMP 試験でも知識エリアを覚える必要がありますか?

枠組みやプロセス名の暗記は不要です。ただし各分野の中身(WBS、クリティカル・パス、EVM、契約、リスク対応など)は今も問われます。

知識エリアとプロセス群の違いは何ですか?

知識エリアは「何を管理するか」による分け方、プロセス群は「立ち上げから終結までのどの段階の活動か」による分け方です。第6版では両者の掛け合わせで49のプロセスを説明していました。

アジャイルでも知識エリアの考え方は使えますか?

使えます。スコープ・スケジュール・リスクなど、管理する対象はアジャイルでも同じです。ただし進め方は、バックログや短い反復に合わせて調整(テーラリング)します。

出典・参考

  1. [1]PMI: PMBOK® Guide and Standards
  2. [2]PMI: PMP Examination Content Outline(2026年7月版, PDF)

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