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PMP新試験のAI関連問題|プロジェクトでAIを使う場面の考え方

PMP新試験(ECO 2026)のAI関連問題の考え方。AIが関わるタスクの場面、AIの活用が正解になる場合と任せてはいけない判断、データと倫理の論点、よくある誤答を確認問題3問で整理します。

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執筆
プロマネ模試 編集部
まず結論

この記事の要点

  • ECO 2026は、AIとサステナビリティを、試験の見直し(職務分析)の材料にしたと説明しています。ただし、26のタスクの文にAIという語は出てきません。
  • AIは、データ分析・順守・リスク・組織変革・外部環境の変化といった、既存のタスクの場面で問われると考えるのが自然です。
  • 判断の軸は「AIの出力は人が確かめる」「組織の規程と順守を先に確かめる」「判断と責任は人が持つ」の3つです。

新しいECOでAIが加わったのはなぜ?

ECO 2026の冒頭は、AIやサステナビリティといった新しい流れに触れています。これまでPMP試験で扱っていなかった流れが、専門職の仕事に影響しているという説明です。PMIはこれらの流れを職務分析(JTA)の材料にし、試験のタスクとの関係を確かめたと説明しています。

一方で、26のタスクと、その例として挙げられた行動(イネーブラー)の文には、AIという語は出てきません。サステナビリティは、計画・品質・順守・リスクの例として何度か書かれていますが、AIは明示されていません。

このため当サイトでは、AIに関わる問題は既存のタスクの場面の中で出ると考えています。たとえば次のようなタスクです。

AIが関わりそうなECO 2026のタスク(当サイトの整理)
領域とタスクAIとの関わり方の例
Process Task 1:計画とデータにもとづく判断AIでデータを分析し、判断の材料にする
Process Task 9:プロジェクトの状況の評価進捗データの集計や報告の下書きにAIを使う
Business Task 2:順守の計画と管理セキュリティや規制の要求を満たしてAIを使う
Business Task 5:リスクの計画と管理情報の漏えいやAIの誤りをリスクとして扱う
Business Task 8:外部のビジネス環境の変化AIなど技術の変化がスコープに与える影響を評価する

AIの活用が正解になるのはどんな場面?

AIを使う選択肢が正解になりやすいのは、人の判断を助ける作業に使う場面です。

  • 大量の進捗データや課題ログを集計し、傾向を見つける。
  • 過去のプロジェクトのデータから、見積もりの参考値を出す(最後は人が確かめる)。
  • 進捗やリスクのデータから、遅れの予兆を早めに見つける(チームと事実を確かめる)。
  • 会議の記録や報告書の下書きを作り、PMやチームが確認して仕上げる。
  • 多言語のチームで、翻訳を補助に使う(重要な合意は人が確かめる)。
  • 繰り返しの事務作業を減らし、チームが価値の高い仕事に時間を使えるようにする。

共通するのは、AIの出力をそのまま使わず、人が確かめてから使うことです。AIの出した数字や文には、誤りが含まれることがあります。確認の手順を決めておくのは、品質の考え方にもかないます。

AIに任せてはいけない判断は?

PMPの考え方では、プロジェクトの判断と、その結果への責任は人にあります。次のような判断をAIに丸ごと任せる選択肢は、誤りになりやすいです。

AIに任せてよい作業と、人が持つ判断

AIで補助してよい

  • 分析データの集計・傾向の分析
  • 文書文書や報告の下書き
  • 見積もり見積もりの参考値
  • 検討選択肢の洗い出し

人が判断・責任を持つ

  • 分析優先順位と意思決定
  • 文書人の評価・配置・処遇
  • 見積もり倫理・順守に関わる判断
  • 検討ステークホルダーとの合意

当サイトの整理。組織の規程によって使える範囲は変わります。

特に人に関わる判断(評価・配置・処遇)は、AIの結果だけで決めると、公正さや説明責任の問題が出ます。AIを使う場合も、結果を人が確かめ、本人と話す手順を省かないのが正しい行動です。

データ・セキュリティ・倫理の論点は?

AIの問題で特に大事なのは、組織の規程と順守を確かめてから使うという点です。ECO 2026のBusiness Environment Task 2には、順守の要求を確かめる行動があります。例に挙がっているのは、セキュリティ・安全衛生・サステナビリティ・規制などです。Task 5は、リスク登録簿の例として「ITセキュリティの不備」を挙げています。

  • 機密情報:顧客情報や社外秘の資料を、組織が認めていない外部のAIサービスに入力しない。
  • 規程の確認:AIの利用に関する組織の方針や、契約の条件を確かめてから使う。方針がなければ、ガバナンスの中で決めてもらう。
  • 偏りと誤り:AIの結果に偏りや誤りがないかを確かめる。特に人に関わる判断では慎重に扱う。
  • 透明性:AIを使って作った資料や分析であることを、必要に応じて関係者に伝える。

これらは、PMIの倫理・職業行動規範の「責任」「誠実」の考え方とも重なります。倫理の考え方は倫理問題の解き方で扱っています。

AIの問題でよくある誤答は?

AIが出てくる問題では、誤答にも型があります。当サイトの整理では、次の6つです。

AIの問題で誤答になりやすい型(当サイトの整理)
誤答の型選択肢の例なぜ誤りか
うのみにするAIの見積もりを、そのまま予算にする元のデータと前提を確かめていない
全面的に禁止するリスクがあるので、AIの利用を一切やめる規程の範囲で使える機会を閉ざしている
規程の確認を飛ばす便利なので、すぐに外部のAIサービスを使う機密・契約・セキュリティを確かめていない
判断を丸投げするAIの評価結果で、メンバーの配置を決める人に関わる判断の責任を、人が持っていない
技術に走るPMが自分でAIの設定を直し、精度を上げるPMの役割は判断と調整。原因の確認や専門家への相談が先
黙って使うAIで作った分析を、そのことを伝えずに報告する透明性がなく、関係者の信頼を損なう

正解の多くは、「確かめてから、人が判断して使う」選択肢です。禁止と丸投げの両極端は外します。

AIの問題はどう出題され、どう考える?

当サイトでは、AIの問題は次のような場面で出ると考えています。どれも、AIの知識よりPMとしての判断が問われます。

  1. メンバーがAIを使いたいと言ってきた:禁止も黙認もせず、組織の方針と情報の扱いを確かめてから、使い方を決める。
  2. AIの見積もりや分析が実態と合わない:AIの結果をうのみにせず、元のデータと前提を確かめる。
  3. AIが遅れやリスクの予兆を示した:無視も過信もせず、チームと事実を確かめる。必要ならリスク登録簿に加えて対応を決める。
  4. AIの導入で業務が変わる部門がある:組織変革として影響を評価し、関係者と話して支援する(組織変革マネジメントの解説)。
  5. 市場でAIの技術が急に変わった:外部環境の変化として、スコープやバックログへの影響を評価する。

AIの分析結果は、グラフで示されることもあります。図の読み方は図表問題の読み方を参考にしてください。AIの導入を目的とするプロジェクトなら、目的や前提はプロジェクト憲章で確かめます(プロジェクト憲章の解説)。新しい論点も含めて実際の問題で試すなら、無料模試30問が使えます。

確認問題1

メンバーが生成AIを使いたいと言ってきた

(当サイトの独自問題)あるメンバーから、顧客との打ち合わせの記録を、外部の生成AIサービスで要約したいと相談があった。報告の作業を減らすためだという。記録には、顧客の未公開の情報が含まれている。プロジェクト・マネジャーがまず行うべきことはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:3。機密情報を外部のサービスに入れる前に、組織の方針と契約の条件を確かめるのが先です。ECO 2026のBusiness Environment Task 2が挙げる、順守の要求を確かめる行動にあたります。

1:顧客の了承を得る前に、組織の方針と契約で許されるかを確かめる必要があります。2:機密情報の扱いは、チームだけで決められることではありません。4:リスクを記録しただけで、使ってよいかを確かめずに使わせています。

確認問題2

AIの見積もりが過去の実績と合わない

(当サイトの独自問題)組織が導入したAIツールで、次のフェーズの作業量を見積もった。すると、過去の似たプロジェクトの実績より4割少ない値が出た。スポンサーは、この見積もりをもとに予算を決めたいと言っている。プロジェクト・マネジャーが次に行うべきことはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:4。4割もの差があるときは、AIの結果をうのみにせず、使われたデータと前提を確かめます。差の理由がわかれば、根拠のある見積もりをスポンサーに示せます。

1:確かめずに採用し、判断をスポンサーに任せています。2:AIの結果に役立つ情報があるかもしれないのに、検討せずに捨てています。3:差の理由を確かめないまま、数字を機械的に組み合わせる形です。

確認問題3

AIの導入で仕事が変わる部門

(当サイトの独自問題)問い合わせ対応に、AIの自動応答を導入するプロジェクトがある。コールセンターの担当者から「自分たちの仕事がなくなるのではないか」という不安の声が上がった。要件の打ち合わせにも、協力が得られなくなっている。プロジェクト・マネジャーが行うべきことはどれか。

選択肢を押すと、正誤と解説が表示されます。

正解と解説を見る

正解:1。AIの導入は、組織の変化を伴います。ECO 2026のBusiness Environment Task 7は、組織変革の支援です。組織の変化がプロジェクトに与える影響を評価し、必要な行動を決めます。まず不安の中身を聞き、役割の変化や研修などの支援を関係部門と考えます。

2:話を聞く前に、管理者を通して動かそうとしています。3:一方的な説明で、相手の不安の中身を聞いていません。4:記録はしていますが、協力が得られない問題に手を打たないままです。

よくある質問

PMPの新試験ではAIの技術的な知識が問われますか?

ECO 2026のタスクの文には、AIという語は出てきません。当サイトでは、AIの技術の知識より、PMとしてAIをどう扱うかの判断が問われると考えています。場面は、データ分析・順守・リスク・組織変革などです。

AIを使う選択肢は正解になりやすいですか?

人の判断を助ける作業(集計・分析・下書き)に使い、人が確かめる選択肢は正解になりえます。一方、組織の規程を確かめずに使う選択肢や、判断と責任までAIに任せる選択肢は、誤りになりやすいです。

出典・参考

  1. [1]PMI: PMP Examination Content Outline – July 2026(PDF)
  2. [2]PMI: Learn what the new PMP exam, launched in July 2026, means for you
  3. [3]PMI: Certification Handbook(PDF)

本番と同じペースで腕試し

記事の次は、本番形式の問題で。

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