プロジェクトマネジメントの主な資格は?一覧で比べる
主な8つの資格を、認定する団体ごとに並べます。費用や日程は変わることがあるので、受ける前に各団体の公式ページで確かめてください。
| 資格 | 団体 | 経験の要件 | 試験の形式 | 受験の費用 | 更新 |
|---|---|---|---|---|---|
| PMP | PMI(米国) | あり(大卒で率いた経験36か月など) | 180問・240分 | 会員価格あり(地域で変わる) | 3年で60PDU |
| CAPM | PMI(米国) | なし(教育23時間) | 150問・3時間 | 会員価格あり(地域で変わる) | 3年で15PDU |
| PMI-ACP | PMI(米国) | アジャイルの経験2年など(有効なPMPでも可) | 120問・3時間 | 会員価格あり(地域で変わる) | 3年で30PDU |
| プロジェクトマネージャ試験 | IPA(国家試験) | なし(誰でも受験できる) | 選択式+記述式+論述式 | 7,500円 | なし |
| P2M(PMC〜PMR) | PMAJ(日本プロジェクトマネジメント協会) | PMS以下はなし。PMQ・PMRは実務経験3年以上など | CBTの選択式から、論述・面接まで | 17,050円〜165,000円 | 5年ごと |
| PMOスペシャリスト(★) | 日本PMO協会(NPMO) | なし(PM関連の資格と指定教材の修了が条件) | オンライン・50問・90分 | 受験料14,300円(一般) | 2年ごと |
| CSM | Scrum Alliance(米国) | なし(認定トレーナーの研修が必須) | 50問・60分 | 研修の受講料に試験2回分を含む | 2年ごと |
| PSM I | Scrum.org(米国) | なし(研修は任意) | 80問・60分 | 1回200米ドル | なし |
表のとおり、経験がなくても受けられる資格は多くあります。一方、PMPは受験の前に経験の審査を受けます。選ぶ資格は、「何を証明したいか」で決まります。
国際資格(PMP・CAPM・PMI-ACP)の特徴は?
PMIの資格は、世界で同じ基準で認定されるのが強みです。PMIの公式ページによると、PMIの認定資格を持つ人は世界で170万人以上います。PMPとCAPMは日本語でも受験できます。
- PMP:プロジェクトを率いる人のための資格です。2026年7月からの試験は3領域(People・Process・Business Environment)です。予測型が約4割、アジャイルとハイブリッドが約6割を占めます。
- CAPM:経験不要の入門資格です。有効なCAPMがあれば、PMPの申請で35時間の研修の記録が免除されます(PMPとCAPMの違い)。
- PMI-ACP:アジャイル全般の資格です。Mindset・Leadership・Product・Delivery の4領域から出ます。経験の要件は、有効なPMPを持っていても満たせます。
PMIには、ほかにもプログラム(PgMP)・ポートフォリオ(PfMP)・リスク(PMI-RMP)・スケジュール(PMI-SP)などの専門資格があります。団体の全体像と資格の一覧はPMIとは?で整理しています。
国内資格(IPA・P2M)の特徴は?
IPAのプロジェクトマネージャ試験は、経済産業省が認定する国家試験で、システム開発のプロジェクトが前提です。令和8年度は、科目A-1(50分・30問)、科目A-2(40分・25問)、科目B-1(90分・記述式)、科目B-2(120分・論述式)の構成です。受験手数料は7,500円(税込)で、合格に有効期限はありません。
IPAは、現行の試験制度は2026年度の実施で終わり、2027年度から新しい試験制度に移る予定としています。PMPとの違いはPMPとIPAプロジェクトマネージャ試験の違いで詳しく比べています。
P2Mは、日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)の資格です。複数のプロジェクトを束ねるプログラムマネジメントを重視するのが特徴で、段階的な資格になっています。
| P2Mの資格 | 受験の条件 | 形式 | 受験料(税込) |
|---|---|---|---|
| PMC(コーディネーター) | PMC講習会の修了者、またはPMCe資格の保有者 | CBT・四肢択一50問(75分) | 17,050円 |
| PMS(スペシャリスト)資格試験 | なし | CBT・四肢択一100問(150分) | 39,270円 |
| PMQ(プログラムマネジャー・クオリファイド) | PMS資格登録者で、実務経験3年以上 | 書面審査と論述試験(180分) | 55,000円 |
| PMR(プログラムマネジャー・レジスタード) | PMR補またはPMQ資格登録者で、実務経験3年以上 | 書面審査、2日間のモジュール試験、個人面接 | 165,000円 |
PMAJは、P2Mの資格を5年ごとに更新し、その間の継続学習を義務づけています(PMCには継続学習の義務は適用されません)。
PMOの資格は?
PMO(プロジェクトを横から支える組織)の仕事に就くなら、PMO向けの資格があります。国内でよく知られているのが、日本PMO協会のPMOスペシャリスト(★)です。
受験の条件は2つです。PM関連の資格(同協会のPJM-Aや他団体の資格)を持っていることと、指定の映像教材(約4時間)を修了していることです。試験はオンラインの択一式50問・90分で、80%の正解で合格です。2年ごとに、20時間分の学習と更新手数料で更新します。
PMIにも、PMOの専門家向けの資格(PMI-PMOCP)があります。PMPを持つ人がPMOの役割に進むときの、次の一歩の候補になります。
POINT
PMOスペシャリスト(★)の費用は、教材と受験の一般向けセットで27,500円(税込)です(2026年10月時点の同協会の公式ページ)。上位の★★もあります。
アジャイル(スクラム)の資格はどう選ぶ?
スクラムの役割に就くなら、スクラム専門の資格が直接の証明になります。
- CSM(Scrum Alliance):認定トレーナーの研修(16時間)の受講が必須。50問・60分で、37問(74%)以上の正解で合格。研修の受講料に試験2回分が含まれる。2年ごとに学習単位(SEU)を集めて更新
- PSM I(Scrum.org):研修は任意。80問・60分で、85%以上で合格。1回200米ドル。日本語でも受けられ、更新はない
- PMI-ACP:スクラムに限らない、アジャイル全般の資格
3つの違いと取る順番、研修つきの資格(RSM)も含めた比較はスクラムマスターの資格を比較で扱っています。
目的別のおすすめは?
どの資格がよいかは、目的と今の経験で決まります。
- 1
スクラムの役割に就く
CSM・PSM I。アジャイル全般ならPMI-ACP
- 2
経験が浅い・これから学ぶ
CAPM、P2MのPMC・PMS、IPAの試験
- 3
国内のシステム開発で力を示す
IPAのプロジェクトマネージャ試験
- 4
PMOとして組織を支える
PMOスペシャリスト、PMI-PMOCP
- 5
外資系・海外案件・業界を問わず示す
PMP
- 6
複数の案件を束ねる立場へ
P2MのPMQ・PMR、PMIのPgMP
当サイトの整理。どれか1つに決める必要はなく、立場の変化に合わせて組み合わせられます。
迷ったときは何を確かめる?
候補が2つ以上残ったら、次の3つを順に確かめると決めやすくなります。
- 応募したい求人や、社内の評価制度に名前が出ている資格はどれか
- 受験の条件(経験・研修・前提の資格)を、今の自分が満たしているか
- 更新の手間(PDU・継続学習・更新料)を続けられるか
1で候補が絞れない場合は、2で今すぐ受けられるものを選び、3で続けられるかを確かめます。
資格選びでよくある誤りは?
比べ方を間違えると、取った後に「使えない」と感じやすくなります。よくある誤りは次の4つです。
- 受験の条件を後で知る:PMPは率いた経験、PMOスペシャリストは前提の資格、CSMは研修が必要。勉強を始める前に条件を確かめる
- 知名度だけで選ぶ:国内のシステム開発が中心の職場では、IPAの試験の方が評価に直結することがある
- 更新の負担を見落とす:PMIの資格は3年ごとにPDU、CSMとPMOスペシャリストは2年ごとに学習と更新料が要る
- 1つで全部を証明しようとする:スクラムの資格はスクラムの理解を、PMPはプロジェクト全体を率いる力を示す。役割に合わせて組み合わせる
PMPを選ぶなら、何から始める?
PMPを選んだ人は、まず経験の要件を確かめ、35時間の研修の計画を立てます。2026年12月1日からは、ライブ講座の研修を数えられる提供元が限られます(PMIの認定トレーニングパートナーなど。オンデマンドの講座は提供元を問いません)。
問題の形式が自分に合うかは、実際に解いてみるのが一番早い確かめ方です。無料模試30問は登録なしで解けます。