PMP合格に必要な勉強時間は何時間?
結論から言うと、35時間研修を含めて約105〜175時間が目安です(当サイトの積み上げ試算)。標準的なケースでは約130時間になります。
PMI は合格者の勉強時間を公表していません。そこで当サイトは、勉強の中身を積み上げて時間を見積もります。PMP の準備は「範囲の確認」「35時間研修」「タスク別の演習」「本番形式の模試と復習」「弱点の補強」に分けられます。それぞれの量を決めれば、自分の時間を計算できる、という考え方です。
| 中身 | 量の目安 | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 出題範囲(ECO)の確認 | 26タスクを読み、経験の有無を付ける | 約3時間 |
| 35時間研修 | 申請に必要な研修(有効な CAPM 保持者は免除) | 35時間 |
| タスク別の演習 | 26タスクの問題を1タスク約26問ずつ1周(約675問。当サイトのタスク別ドリルは755問)。1問あたり解答と復習で約4分 | 約45時間 |
| 本番形式の模試 | 180問・240分を4回(休憩は別)。復習は解答と同じ時間 | 約32時間 |
| 弱点タスクの補強 | 誤答の多い3〜5タスクの解き直し | 約15時間 |
| 合計 | 約130時間 |
模試の4回分は、本番と同じ180問を4回、合計720問です。研修の35時間はどの人も同じなので、人による差は演習と補強の量で生まれます。
ネットの「100時間」「200〜300時間」はどう読む?
インターネットでは「約100時間」「200〜300時間」といった数字を見かけます。2週間・30時間ほどで合格したという体験談もあります。どれも、根拠や数え方が書かれていないことが多い数字です。
数字が大きくずれる主な理由は、次の4つです。人の数字と比べるときは、条件をそろえてから比べます。
| 確かめること | 時間への影響(当サイトの試算) |
|---|---|
| 35時間研修を含めて数えているか | 含めると+35時間。研修を除いた標準は約95時間 |
| アジャイルの実務経験があるか | ないと+20時間ほど(スクラムの基礎を入れる) |
| 英語の教材が中心か | 中心だと+25時間ほど(読む時間) |
| 2026年7月より前の試験の話か | 新試験は Business Environment と長い状況文の分、多めに見る |
体験談の「30時間」が研修を除いた数字なら、比べる相手は当サイトの試算の約95時間です。それでも3倍ほどの差があります。経験や前提知識がそろった人の例として読み、自分の計画の基準にはしないのが安全です。
2026年7月9日より前の体験記は、旧版の試験が前提です。旧版は Business Environment が8%で、ケーススタディと図表問題もありませんでした。新試験では、Business Environment の演習と長い状況文を読む練習の分、時間が上乗せになります。
実務経験・アジャイル経験で勉強時間はどう変わる?
勉強時間に一番大きく効くのは、アジャイル(適応型)の実務経験があるかどうかです。新しい ECO(2026年版)は、予測型の問題を約40%、アジャイルとハイブリッドの問題を約60%としています。
ウォーターフォール型の現場しか知らない人は、スクラムの役割やイベント、プロダクト・バックログの優先順位付けを一から学ぶ必要があります。
もう1つは、Business Environment(ビジネス環境)の比重が8%から26%に増えたことです。ガバナンス、コンプライアンス、組織変革、外部環境の変化は、現場のリーダーでは経験しにくい論点です。管理職や PMO の経験がある人は短く、ない人は長めに見ておきます。
- 予測型+アジャイルの実務経験あり105時間
得意なタスクの演習を省く(−10時間)、補強と模試の復習も短く(−15時間)
- 標準的なケース130時間
上の表の積み上げ
- 予測型の経験のみ150時間
アジャイルの基礎に+20時間
- 予測型のみ+英語教材が中心175時間
読む時間に+25時間
研修の35時間はどのケースでも同じです。差がつくのは演習と補強の量です。
当サイトの試算。PMI の公表値ではありません
英語力で勉強時間はどれだけ変わる?
PMP は日本語で受験できます。日本語を選んでも、コンピューターで受ける試験では、問題ごとに英語の原文を表示できます(PMI 認定資格ハンドブックより)。そのため、日本語の教材だけで準備するなら、英語力は勉強時間にほとんど影響しません。
差が出るのは、英語の教材を中心に使う場合です。PMI Study Hall などの英語の演習サービスや英語の動画講座は、読むだけで日本語の1.5〜2倍かかる人もいます。英語の教材を使うなら、問題数を絞り、日本語の解説で理解を固めるのが効率的です。使い分けはPMPを英語で勉強するべきかで整理しています。
一方、日本語訳の言い回しで迷ったとき、英語の原文で判断できる人は有利です。演習の段階から、日本語と英語を切り替えて確かめる習慣を付けておきます。
勉強期間は何か月で組むのがよい?
同じ130時間でも、何か月で使うかで勉強の質が変わります。短すぎると復習が追いつかず、長すぎると最初に覚えたことを忘れます。働きながら受けるなら、2〜4か月で組むのが現実的です。
受験日の決め方にも注意が必要です。申請が承認されてから1年間が受験できる期間(eligibility period)で、その間に3回まで受験できます。申請の前には、35時間研修を終えておくことが条件です。「研修 → 申請 → 承認 → 受験日の予約」の順に、研修の期間も含めて逆算します。
| 期間 | 週あたりの時間(130時間の場合) | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 2か月(約8週) | 約16.3時間 | 休日に長く時間を取れる人、経験が豊富な人 | 平日2時間+休日3時間強が必要。復習が雑になりやすい |
| 3か月(約12週) | 約10.8時間 | 働きながら受ける多くの人 | 平日1時間・休日3時間で回る。当サイトの標準 |
| 4か月(約17週) | 約7.6時間 | 繁忙期がある人、子育て中の人 | 間が空くと忘れるので、毎日少しでも問題に触れる |
| 6か月以上 | 約5時間以下 | おすすめしにくい | 研修の内容を忘れ、模試の前に学び直しが必要になりやすい |
期間を長く取りすぎると、勉強は使える時間いっぱいまで膨らみ、締め切りが近づくまで本気になりにくくなります。プロジェクトの見積もりでもおなじみの現象です(パーキンソンの法則と学生症候群)。仕事の山が来て勉強が止まると、再開のたびにやり直しにもなります。
迷ったら3か月を基準にして、確保できる時間に合わせて前後させてください。
平日・休日の勉強時間はどう作る?
合計時間が決まったら、受験日から逆算して1週間あたりの時間に直します。標準的なケースの約130時間を、12週(約3か月)で終える場合の計算です。
週あたりの時間 = 合計時間 ÷ 週数
- 1合計時間:約130時間(標準的なケース)
- 2週数:12週(約3か月)
- 3130 ÷ 12 ≒ 10.8時間/週
- 4平日1時間×5日=5時間、休日3時間×2日=6時間
- 55+6=11時間/週 ≧ 10.8時間
平日1時間・休日3時間で、12週に収まります
平日の1時間は、まとまって取れなくても構いません。朝の30分でタスク別の問題を7〜8問、夜の30分で間違えた問題の復習、のように分けると続けやすくなります。1問約4分で計算すると、30分で7問ほどです。
休日の3時間は、模試を通しで解く日と、復習と弱点補強に使う日に分けます。180問・240分の模試には、休日のうち1日を充てるのが目安です。週ごとの具体的な予定はPMPの勉強スケジュール(3か月の計画表)にまとめています。
勉強時間を減らせる人・増やすべき人は?
次の条件に当てはまるかで、標準の約130時間から増減させます。
| 減らせる人 | 増やすべき人 |
|---|---|
| スクラムなどアジャイルの実務経験がある | ウォーターフォール型の経験しかない |
| 予算・契約・リスク管理を担当したことがある | 作業の進捗管理が中心で、予算や契約に触れていない |
| CAPM を持っている(研修35時間が免除) | 旧版の教材で勉強を始めてしまい、学び直しが必要 |
| 無料模試で最初から6割前後取れる | 無料模試で領域ごとの差が大きい |
| 日本語の教材で準備する | 英語の教材を中心に使う |
減らしてはいけないのは模試と復習の時間です。研修の動画を2周する、参考書を最初から読み直す、といったインプットの繰り返しは、時間の割に点が伸びにくい勉強です。時間が足りないときは、インプットを削って演習に回してください。
削る順番も決めておくと慌てません。当サイトのおすすめは、(1) 研修動画の2周目をやめる、(2) 正答率が8割を超えたタスクの演習を止める、(3) 模試を4回から3回に減らす、の順です。模試を減らしても、1回分の復習は最後までやり切ります。
それでも足りなければ、受験日の変更を考えます。ハンドブック(2026年6月改訂)では、予約の変更は試験の48時間前までです。試験日の30日前を過ぎると、手数料(70米ドル+税)もかかります。動かすなら早めに決めてください。
自分がどちらに近いか分からない人は、登録不要の無料模試30問を一度解いてみてください。領域ごとの正答率で、どこに時間を使うべきかが分かります。勉強全体の順番はPMPの勉強方法(5ステップ)で説明しています。