PMPの受験期間はいつから1年?
PMIの資格ハンドブック(2026年6月改訂版)によると、申請が承認されると、1年以内に試験を受けられます。この1年を受験期間(eligibility period)と呼びます。
監査に選ばれた場合は、監査を無事に終えたと知らされた日から1年が始まります。監査の書類集めに時間がかかっても、その分だけ受験期間が減るわけではありません。
受験期間のうちに、最大3回まで受験できます。1回目で不合格でも、期間内なら再受験の料金を払って受け直せます。
申請の送信
審査
一部は監査に選ばれる
承認日(監査なし)
受験期間が始まる
ここから1年
監査の完了日(監査あり)
受験期間が始まる
完了の通知の日から1年
期間内
最大3回まで受験
2回目以降は再受験の料金
1年後
受験期間の終わり
合格していなければ申請からやり直し
始まりの日は、承認の通知(監査があれば完了の通知)が届いた日です。思い込みで数えず、PMIからのメールの日付を確かめて、1年後の日をカレンダーに書いておくと安心です。
期限内に受けなかった場合はどうなる?
受験期間の1年が過ぎても、一度も試験を予約しなかった場合、払った受験料は戻りません。ハンドブックには、その受験料を他のことに使うこともできないと書かれています。
それでもPMPを取りたい場合は、申請からやり直し、受験料もあらためて払います。審査や監査も、もう一度受けることになります。
期間内に1回か2回受けて合格しなかった場合も、期間が過ぎれば同じく申請からやり直しです。PMPの出題範囲の文書(ECO)には、この場合に待つ期間はないと書かれています。3回とも不合格だった場合の「1年待つ」決まりとは別の扱いです。
| 状況 | 受験料 | 次の手続き |
|---|---|---|
| 期間内に一度も予約・受験しなかった | 戻らない | 申請からやり直し。待つ期間なし |
| 期間内に1〜2回受けて不合格 | 使った分は戻らない | 申請からやり直し。待つ期間なし |
| 期間内に3回受けて不合格 | 使った分は戻らない | 最後の受験日から1年待ってから申請し直す |
| 予約したのに連絡なく受けなかった | 戻らない(無断欠席) | 期間内なら料金を払い直して予約できる |
受験料の返金を求められるのは、購入から30日以内で、その間に試験を予約して受けていない場合だけです。期間の終わりが近づいてから返金を求めることはできません。受験料と再受験の料金の考え方はPMPの受験料で扱っています。
受験期間は延長できる?
2026年6月改訂のハンドブックには、受験期間を延長する制度は書かれていません。1年が過ぎた後の扱いとしては、申請し直すことだけが示されています。
病気、身内の不幸、災害などのやむを得ない事情の決まりはあります。中身は2つです。30日以内の日程変更の手数料を返してもらうことと、無断欠席になった試験を手数料なしで変更・キャンセルできるようにすることです。どちらも、受験期間そのものを延ばす決まりとは違います。
無断欠席になった場合は、試験の時刻から72時間以内にPMIへ連絡し、事情を示す書類を出します。認められるかどうかは、PMIが個別に判断します。仕事の都合は、やむを得ない事情に含まれません。
POINT
「期限ぎりぎりでも延長してもらえる」と考えるのは危険です。延長の制度はない前提で、余裕を持って受験日を決めてください。
再申請すると経験の期間はどうずれる?
申請し直すときに見落としやすいのが、経験の数え方です。経験は、申請日から数えて過去10年以内のものだけが数えられます。申請し直すと、この10年の窓が新しい申請日を基準に動きます。
たとえば、10年前ぎりぎりの時期のプロジェクトは、1年後に申請し直すと範囲から外れることがあります。大卒の人なら36か月、高卒の人なら60か月が必要です。外れた分を差し引いても足りるかを確かめてください。
ECOは、期間が切れたら申請し直す決まりの理由を、申請の経験を10年の範囲に収めるためと説明しています。
数えられる経験 = 新しい申請日から過去10年以内に、プロジェクトを率いた月(重複は1回)
- 1例:前回の申請日 2026年8月 → 数えられる範囲は 2016年8月以降
- 21年後に申請し直す(2027年8月)→ 数えられる範囲は 2017年8月以降
- 32016年8月〜2017年7月の12か月は範囲から外れる(この間ずっとプロジェクトを率いていた場合)
- 4前回40か月 − 外れた12か月 = 28か月(大卒の36か月に届かない)
古い経験が多い人ほど、再申請で月数が足りなくなるおそれがある。
上の例のように月数が足りなくなる場合は、前回の申請の後に率いたプロジェクトを追加できないかを確かめます。経験の数え方はPMPの受験資格で詳しく説明しています。
期限切れはどんなときに起きやすい?
受験期間を切らしてしまう人には、よくあるパターンがあります。自分が当てはまりそうなら、早めに手を打ってください。
| パターン | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 勉強を始める前に申請した | 勉強が間に合わず、受験を先送りし続ける | 模試で見通しを立ててから申請する |
| 仕事の繁忙期と重なった | 予定していた受験日に受けられず、期限が迫る | 繁忙期を避けて1回目の受験日を置く |
| 1回目の受験を期間の後半にした | 不合格だった場合に、立て直す時間が残らない | 1回目は期間の前半に受ける |
| 期限の日付を勘違いした | まだ余裕があると思っていたら期限が過ぎていた | PMIからのメールで始まりの日を確かめ、終わりの日をカレンダーに登録する |
| 予約が取れなかった | 希望の会場と日時が埋まっていた。オンライン(ATA)は月2回の土日だけ | 1〜2か月前に予約し、別の会場も候補にする。オンラインは1週間前が予約の期限 |
どのパターンも、原因は試験の難しさではなく、段取りです。PMPの試験そのものが「計画を立て、期限を守り、リスクに手を打つ」ことを問う試験です。受験期間の管理を、その練習だと考えて取り組んでみてください。
特に気をつけたいのは、受験期間の後半に1回目の受験を置くことです。不合格だった場合、スコアレポートで弱点を確かめ、立て直す時間が必要です。期間の終わりが近いと、2回目の機会を十分に生かせません。
期限から逆算して受験日をどう決める?
受験期間の1年を無駄にしないコツは、期限から逆算して予定を立てることです。次の順で考えると、余裕のある計画になります。
- 受験期間の終わりの日を確かめる。
- 1回目の受験日を、期間の前半(承認から半年以内が目安)に置く。不合格でも、2回目・3回目に立て直す時間を残せる。
- 1回目の受験日の2〜4週間前に、模試で合格の目安に届いているかを確かめる日を置く。
- 予約は受験日の1〜2か月前までに入れる。30日前を過ぎた変更には70米ドル+税の手数料がかかる。
- 受験期間の最後の1〜2か月は予備として空けておく。予約が取りにくい時期と重なることがある。
最も確実なのは、勉強の見通しが立ってから申請を出すことです。申請を出してから勉強を始めると、仕事が忙しくなったときに期限が迫ってきます。
まだ申請を出していない人は、先に模試で今の実力を確かめてから申請のタイミングを決めると、受験期間を有効に使えます。無料模試30問で、新試験の比率どおりの問題を解いてみてください。不合格だった場合の進め方はPMPに落ちたら再受験で説明しています。
期限切れを防ぐために、今日できることは?
受験期間の管理は、試験の勉強とは別の「段取り」の問題です。プロジェクトの期限を管理するのと同じように、次のことを済ませておきましょう。
- 受験期間の終わりの日を、カレンダーに登録する
- 終わりの日の3か月前と1か月前に、確認の予定を入れる
- 1回目の受験日を仮に決め、予約の空き状況を見ておく
- PMIからのメール(受験用IDや期限の案内)を1つのフォルダにまとめる
- 仕事の繁忙期や長期の出張の予定と、受験日が重ならないか確かめる
受験期間は、勉強を後押しする締め切りでもあります。期限を味方につけて、計画どおりに進めていきましょう。
期限の終わりが近いのに準備が整っていないなら、2つを比べて決めます。受けずに期限を切らすか、準備が不十分なまま受けるかです。受けずに期限が過ぎれば受験料は戻りません。受ければ、不合格でもスコアレポートで弱点が分かり、申請し直した後の勉強に生かせます。どちらがよいかは、残りの日数と今の実力の差で判断してください。