模試と問題集はどう違う?
結論から言うと、使う目的が違います。問題集は、タスクや論点ごとに問題を集め、1問ずつ解いて理解を深める教材です。模試は、本番と同じ問題数・時間・出題比率で通して解き、今の実力と時間配分を確かめる教材です。
判断の型が身についていないうちに模試を解くと、間違いが多すぎて復習が追いつきません。逆に、問題集だけで本番に臨むと、4時間の集中力の配分やケーススタディの読み方に慣れないまま本番を迎えます。順番は「問題集(タスク別の演習)→ 模試」です。
問題集・タスク別ドリル
- 目的判断の型を身につける
- 問題の並び論点・タスクごと
- 解き方1問ずつ・時間は自由
- 復習その場で解説を読む
- 使う時期勉強の前半〜中盤
本番形式の模試
- 目的実力と時間配分を確かめる
- 問題の並び本番の出題比率どおり
- 解き方180問を240分で通す
- 復習解き終えてからまとめて復習
- 使う時期勉強の後半
当サイトの整理
本番と同じ180問・240分で解く意味は?
2026年7月9日からの新試験は、180問を240分で解きます。180問のうち10問は採点されない試行問題ですが、どれかは分かりません。
ECO(2026年版)では、240分は180問に答えるための時間です。10分の休憩2回は別で、チュートリアルとアンケートの時間も含まれません。1回目の休憩はケーススタディの区切りのあと、2回目は独立した問題の途中に入ります。休憩に入ると、前の区切りの問題には戻れません。
1問あたりの時間 = 解答に使える時間 ÷ 問題数
- 1解答に使える時間:240分(10分の休憩2回は別)
- 2240分 × 60 = 14,400秒
- 314,400秒 ÷ 180問 = 80秒
1問あたり約80秒。ケーススタディの読み込みを考えると、独立問題はやや速めに解く
この時間配分は、小分けの演習では身につきません。通しで解くと、後半に集中が切れて読み違いが増えたり、ケーススタディに時間を使いすぎて独立問題が駆け足になったりします。区切りごとに見直しの時間を残す習慣も、通しで解いて初めて作れます。
体力の面でも、休憩を入れて4時間20分ほど、長い問題文を読み続けるのは想像以上に疲れます。本番と同じ時間帯に、本番どおり休憩を取って解くと、どこで集中が落ちるかが分かります。
模試の時間配分はどう確かめる?
通しで解くときは、問題番号ごとの目安の経過時間を決めておき、遅れていないかを確かめます。1問あたり約80秒で計算すると、次のようになります(休憩の時間は含めません)。
| 解き終えた問題数 | 経過時間の目安 | 計算 |
|---|---|---|
| 45問 | 60分 | 45 × 80秒 = 3,600秒 |
| 90問 | 120分 | 90 × 80秒 = 7,200秒 |
| 135問 | 180分 | 135 × 80秒 = 10,800秒 |
| 180問 | 240分 | 180 × 80秒 = 14,400秒 |
目安より10分以上遅れていたら、迷った問題に印を付けて先に進む合図です。模試のたびに、どの区切りで何分遅れたかを記録してください。続けて記録すると、自分が時間を使いすぎる形式(ケーススタディ、図表、複数選択など)が分かります。
模試にはどんな種類がある?
PMP の模試は、問題数と提供元でいくつかの種類に分かれます。役割が違うので、勉強の段階に合わせて使い分けます。
| 種類 | 向いている使い方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 無料の短い模試(数十問) | 勉強の始めに、弱い領域を見つける | 問題数が少なく、点の誤差が大きい |
| 本番形式の模試(180問) | 時間配分と集中力の確認、合格圏かの判断 | 新 ECO の比率と形式に合っているか |
| PMI の Practice Exam・Study Hall | PMI 自身の問題で仕上げを確かめる | 英語中心のものがある。料金は公式ストアで確認 |
| 日時が決まった一斉模試 | 本番と同じ時間帯での予行演習 | 日程が合うか、新 ECO に合わせた内容か |
良い模試の条件は?
模試を選ぶときは、次の4つを確かめます。
| 条件 | 確かめる点 | なぜ大切か |
|---|---|---|
| 形式 | 180問・240分で解けるか。ケーススタディ、図表、複数選択、マッチングなどを含むか | 本番の流れと新しい形式に慣れるため |
| 比率 | People 33%・Process 41%・Business 26%、予測型約40%・アジャイルとハイブリッド約60%か | 旧版の比率だと Business Environment の練習が不足する |
| 解説 | 選択肢ごとに正しい・誤りの理由があるか | 自分の判断のずれを直すため |
| 結果 | 領域別・タスク別に正答率が出るか | 残りの期間に何をするか決めるため |
逆に、「本番に出た問題」「合格率100%」をうたう模試は避けてください。問題の出どころが分からず、PMI の規約違反にかかわるおそれもあります。見分け方はPMPの過去問は公開されていないで説明しています。
PMI も、本番形式の Practice Exam(日本語版の商品ページあり)と、模試を含む PMI Study Hall(英語)を有料で提供しています。中身と価格は時期や会員かどうかで変わるので、購入前に公式ストアで確認してください。無料で試せる模試の比べ方はPMPの無料模試まとめで整理しています。
模試は何回、いつ受ける?
当サイトのおすすめは、2〜4回を、1〜2週間おきに受けることです。間隔をあけるのは、前の回の復習を終えてから次の回に進むためです。復習が終わらないうちに次の模試を解いても、同じ間違いを繰り返してしまいます。
時期は、タスク別の演習を一通り終えたあとです。3か月の計画なら、最後の4週間に週1回のペースが目安です。直前の模試は、試験日の1週間前までに終えます。前日に解くと、結果に気持ちが引っ張られやすく、疲れも残ります。
- 1回目:時間配分の確認。区切りごとの経過時間を記録する。
- 2回目:1回目の弱点タスクが改善したかを確認する。
- 3回目:誤答の多いタスクを3〜5個に絞り込む。
- 4回目:本番の予行演習。本番と同じ時間帯・同じ休憩の取り方で解く。
模試を解く日はどう準備する?
模試を本番の予行にするには、解く環境も本番に近づけます。テストセンターで受ける人も、自宅からオンラインで受ける人も、次の点をそろえておきます。
- 時間帯:本番を予約した時間帯(午前・午後)に合わせて解き始める。
- 中断しない:スマートフォンの通知を切り、途中で席を立たない。休憩は本番どおり2回、各10分にする。
- メモの取り方:本番で使えるメモの手段は、受験方法で違う(テストセンターの筆記用具、オンライン受験のホワイトボード機能など)。模試でも同じ手段で練習する。
- 見直しのルール:迷った問題に印を付けて先に進み、区切りの最後で見直す。休憩に入ると戻れないので、区切りの残り時間を意識する。
模試の点数は、体調や時間帯でも数ポイント変わります。1回の結果で判断せず、2回以上の傾向で見てください。同じタスクで続けて落としているなら、それは偶然ではなく弱点です。
模試の提供元によって難しさも違います。ある模試で高い点が出ても、別の模試では低く出ることがあります。点数そのものより、領域・タスク別の差と、回を追うごとの変化に注目してください。
模試の結果を復習に変えるには?
模試で一番大切なのは、解いたあとです。正答率を見て終わりにせず、次の手順で復習します。
- 間違えた問題と、正解したが迷った問題に印を付ける
- 印を付けた問題を、26タスクのどれに当たるかで分けて数える
- 1問ずつ、正解の理由と、ほかの選択肢が違う理由を1行ずつ書く
- 間違えた原因を「知識不足・判断のずれ・読み違い・時間切れ」に分ける
- 誤答の多いタスクを、次の模試までの1〜2週間でドリルで解き直す
原因の分け方で、次にやることが変わります。知識不足なら、参考書や研修の該当部分の読み直しです。判断のずれなら、同じタスクの問題をまとめて解きます。
読み違いが多いなら、状況文の条件に印を付けてから選択肢を読む練習をします。予測型かアジャイルか、誰が困っているか、何が制約か、の3点です。時間切れが多いなら、迷った問題に印を付けて先に進む練習をします。
正答率の目安や、伸び悩むときの考え方はPMP模試の正答率は何%なら合格圏かで説明しています。まずは登録不要の無料模試30問で今の位置を確かめてから、本番形式の模試に進んでください。勉強全体の順番はPMPの勉強方法にまとめています。